クロストークプロジェクト「日東化成 会社案内、ホームページなど各種広報・販促ツール」

日東化成株式会社
稲山 亮 様(管理本部 総務部)
池田 真実子 様(管理本部 総務部)
川﨑 あゆみ 様(管理本部 総務部)
アコーダー株式会社
巽 麻希(クライアントリレーション部 主任)
今宿 未唯(制作部 グラフィック制作課|グラフィックデザイナー)
松葉 祐樹(制作部 WEB制作課|ウェブデザイナー)
クロストークプロジェクトとは
大阪でブランディング・デザインを主軸に、様々な企業の販促・広報物の制作を手掛けるアコーダー。その中で、お客様にご満足いただき、社内でも評価の高かった選りすぐりの仕事をピックアップしてご紹介します。クライアント様とアコーダーのスタッフが集い、その成果を振り返り、今後のビジョンを語り合うことで、様々な方がこれからのブランディングのあり方や、販促・広報の未来について考える機会になればと考えています。

クライアント:日東化成株式会社
スコープ:会社案内、ホームページなど各種広報・販促ツール
エリア:大阪
サイトURL:https://nittokasei.com/
日東化成株式会社様は1954年、日本で初めて有機錫系塩ビ樹脂用安定剤の研究開発に成功して以来、様々な用途に向けて錫化合物を開発。日本最大の錫化合物総合メーカーとして、安定した地位を築いておられます。今回のクロストークには、日東化成様のすべての広報・販促物を統括しておられる総務部の稲山様、池田様、川﨑様と、アコーダーからはクライアントリレーション部の巽、制作部 グラフィック制作課の今宿、制作部 WEB制作課の松葉が参加。ご発注いただいたきっかけから、制作プロセス、そして今後アコーダーに何を求めておられるのかなど、率直に語り合いました。
アコーダーとの出会いについて
―アコーダーにお仕事を発注いただいたきっかけを教えてください。

池田様:コロナ禍の2022年、採用に特化したパンフレットを作りたいというお話が当社の社長からありました。そこで、インターネットで「採用パンフレット 大阪」などのキーワード検索をして、対応していただけそうな会社を3社ほど選びました。選ぶ際の条件は2つあって、日東化成らしいオリジナリティの感じられるアイデアを出していただける会社、それから採用活動に詳しい会社ということでした。
3社にお越しいただいて、プレゼンテーションしていただきました。今でも記憶に残っているのは、他社さんは「採用活動とは〜」という感じで真面目に語られたんですが、初回の打ち合わせで同行されていたアコーダーの西川さんは、見た目も含めてお人柄の部分が魅力的に感じられました。こういう方が働いている会社からは、自由なアイデアが出てくるんじゃないかと直感的に感じました。
―稲山部長には池田様からご報告がありましたか。
稲山様:池田から「いい会社を見つけました!」と、興奮気味に報告を受けたので、日頃から私よりセンスがあると思っている彼女の言葉を信じよう、と思いました。

―日東化成様は経営方針をはじめ、社屋や広報・販促物に至るまでオリジナリティにあふれています。ここまで独自性にこだわられている理由を教えてください。
稲山様:この本社の社屋を建て替える際に、社長を中心としたプロジェクトメンバーとコンサルタント機能を持つ設計会社さんとで打ち合わせをする中で、方向性が見えてきました。当社は本業においても、素材開発や技術開発において独自性の高い事業を行っています。その強みを、会社の顔となる社屋のデザインや広報・販促物でも表現していくべきだという考え方です。それを形として最初に表現したのが、この社屋でした。その後は、これまで以上に意識的にオリジナリティを重視するようになりました。他社との差別化を明確に表現するという意味で、ブランディングにもつながっていると思っています。
―アコーダーのメンバーは、日東化成様にどんな印象を持ったのでしょう。

巽:初めて、こちらを訪問した時に、池田様とお話をさせていただいて、社屋を案内していただきました。建物の外観はもちろん、ジャングルに迷い込んだような食堂や、ラグジュアリーな更衣室‥。もう、本当に度肝を抜かれて、案内していただきながら1年分の「何、これ!」を心の中で叫んでいた気がします(笑)。会社に戻ってからも興奮は冷めなくて、すぐに上司に報告して「凄い会社があります!ぜひお手伝いさせてもらいましょう!」と言ったのを覚えています。
それで、最初に担当させていただいたのが、高校生向けのパンフレットだったんですが、その打ち合わせに勝村社長もご参加されました。その時に、私たちの提案に対して、ご自分で意見を言われる前に同席されていた社員の方に意見を求められて。本当に社員の皆さんを大切にされている社風が伝わってきました。この企業の役に立ちたい!と強く思いました。

今宿:日東化成様は、私が担当する時にはアコーダーの社内でも「何か、とんでもない会社がある」と噂になっていました。何と、社内にジャングルがあるらしいよ、と(笑)。ジャングル?と最初は疑っていたんですけど、訪問すると一目瞭然で「ウォー」と思わず声を上げてしまいました。
勝村社長や社員の方のお話を伺って、皆さんが面白いアイデアを持っておられることにも感動しました。ただ、それと同時に事業に対する思いや、お客様に対する思いはとても誠実で。「ユニークさと誠実さのバランス」をどのように表現するか、それが課題になると直感しました。

松葉:私の場合は、アコーダーの社内で次々に制作されているユニークなツールを見て、何か凄い会社だなと思っていました。実は私は、頭が硬いところがあるので、砕けたユニークな制作物とは相性が合うか若干不安を感じていました。でも私が担当させていただいたWEBサイトの制作が始まると、こちらに全てを委ねるのではなくて、色々とアイデアを出してくださったり、意見を言ってくださったり、面白いものをみんなで作り上げていくものづくりの楽しさを実感しました。

ご評価いただいている点は?
―日東化成様は、アコーダーのどんな点を一番ご評価いただいていますか。
池田様:当社の社長は独自のアイデアを持っているんですが、実現するのは無理難題かなと思う時もあります。そんな時も巽さんは決してNOとは言わないんです。真正面から取り組むと実現できない時もあるので、色々角度を変えてアプローチして、遂には実現してしまう。最後までNOと言わずに、要望を叶えていただけることをものすごく評価させてもらっています。
稲山様:例えばこのギザギザの形の封筒、会社案内の形状に合わせているんです。こんな封筒はこれまで見たことがないですし、まさに無理難題なんですよ。当然、幾つも試作を作っていただくことになりました。かなり特殊な形状だと思うんですが、試作と共に提出していただいた見積書は、決してコスト度外視ではないんです。社長のこだわりを活かしながらコストにおいても無理のない提案をしていただいている。我々に一生懸命に寄り添っていただいているんです。私が評価させてもらっているのは、その姿勢ですね。

川﨑様:私も一緒にお仕事をさせていただいて、一番凄いと思っているのはNOとおっしゃらないことです。動画制作をお願いしたんですが、とても短い納期の中で、ご提案くださいました。その中で、「もっと」という思いが出てきて、視認性という視点から色味を変えていただいたり、秒単位で映像を区切っていただいたり細かいお願いをしました。レスポンスも早くて、しかも笑顔で対応していただいて本当に感謝しています。

巽:皆様からNOと言わないことをとてもご評価いただいたんですけど、それを実現している大きな理由が、当社は必ず案件ごとにチームで対応していることだと思っています。日東化成様の案件は、グラフィックは今宿、ウェブは松葉が担当しています。私一人じゃとても対応できない難しい課題の時は、すぐに集まって相談します。そうすると、大抵何とかなるんです。そういう心強いチームの存在があるから、私も安心して「できます!」とお答えできています。

個性的な会社案内の制作プロセス
―それでは、アコーダーが販促物を制作する時のプロセスをご紹介したいので、改めて本社社屋を模した会社案内を制作した経緯を教えてください。

稲山様:元々、会社案内はあるにはあったんですが、理系の会社特有の専門的な内容が中心で、営業活動以外ではあまり使い勝手が良くなかったんです。そこで採用活動などにも使える汎用性の高い会社案内で、しかも日東化成の独自性が一目で表現できるものにしたいと考えました。さらに会社案内を通じて知名度がアップしたり、社風が伝わるものにしたいという欲張りな思いもありまして‥。それで社長から、この個性的な社屋の形状を模した会社案内はどうだろう、というアイデアが出てきました。
―アコーダーのメンバーは、会社案内を社屋の形にすると聞いた時、どう思いましたか。

今宿:まず、できるんだろうか?と思いました。会社案内の元になった社屋の外観を撮影した写真がありましたが、それをそのまま反映してもキレイな形にはなりませんし、印刷に対応できる形にもなりません。巽と一緒に写真を眺めながら「こんな感じかなあ」とか「ちょっと違うなあ」とか言いながら試行錯誤を繰り返して、「この形だったら何とかなりそう」というところまで持っていきました。今だから言いますけど、このプロセスも実は結構楽しかったですね(笑)。
巽:今宿の頑張りもあって、社屋の形にすることで進めていたんですが、途中の段階で最初の見開きに、中心部から両側に向かってページを開く両観音という形式を採用して、日東化成様の事業領域をイラストで表現しましょう、ということになりました。日東化成様の幅広い事業が、身近な生活にどのように活かされているかが一目でわかる、素敵なアイデアです。ただ、他のページと同様にギザギザのある形では両観音形式にすることは難しいということで、いつもパートナーとして協力していただいている印刷会社の方と相談し、現実的な形状やコストを抑えるための紙質の相談をしました。結果として、正方形の4ページを両観音形式で加えることで、見やすさ、わかりやさとクリエイティブ性のバランスの取れた形に落ち着きました。

池田様:とても記憶に残っているのが、このイラストのディテール、例えば各用途を指し示す吹き出しの大きさとか、当社の社長が細かい箇所にもこだわっていたと思います。
巽:クリエイティブな要求が高いツールは細部にこだわればこだわるほど、クオリティは上がりますし、そこまでこだわって、色々と試行錯誤させていただけるクライアント様はなかなかないので、楽しみながら対応させていただきました。そうやって印刷が上がった時の、達成感は何物にも代え難いものでした。
稲山様:社長といつも一緒に仕事をしている私たちですら、社長の思っていることやイメージしていることを形にするのは大変なんです。社長のアイデアは、時にはお考えを具体化する途中のもので、言語化が難しかったりするんですが、それをいつも見事に形にしておられる。そこは本当に感心しています。
―この会社案内に対する、就活生の皆さんからの反応はいかがですか。

川﨑様:学生さんからも、「会社案内で、こんな形のものは初めて見ました」と言われることが多いです。そういう形の面白さやインパクトはもちろん、最初の両観音開きのページを開いてイラストを見ると、日東化成が、様々な分野の商品に関わっていることが一目でわかるようになっている。そのことをしっかり印象づけた上で、後半のページで各事業の内容について理解を深めてもらう構成になっています。結果的に、日東化成がどんな会社かを知る入門ツールとして、理想的な構成になっていると思います。
池田様:合同会社説明会でも、人気が高いです。とにかく持って帰りたい、と思ってもらえるみたいです。
稲山様:ちなみにこの会社案内は、社員全員に配布しました。自宅に持ち帰って、ご家族にも見せてくださいと。当社のロイヤリティを高めるのに役立ったと思います。
今後、アコーダーに求めることは?
―アコーダーのコンセプトは「長期的にお客様に寄り添い、潜在的な価値を引き出すクリエイティブパートナー」です。日東化成様と長期的な関係を築くためには、今後どんな対応が必要でしょうか。

池田様:先ほど、今宿さんがおっしゃったことにすごく感動しました。私たちは販促物に対して、ユニークなことや、面白さのあるもの、インパクトがあるものを求めがちなんですが、事業としては地道に原料を開発している企業なので、そこに信念が伴っていないといけないんですね。ですから尖った発想と誠実さ、まさに先ほど今宿さんがおっしゃった「ユニークさと誠実さのバランス」が取れたご提案、またはその両面を当社から引き出してくださるプランニングを求めています。
今宿:ありがとうございます。私は日東化成様の販促物を制作する時は、企画、構成、デザインで分けて考えるようにしています。案件がスタートする時は、社長様や社員の方の斬新なアイデアがありきのことが多いんですが、そのアイデアを多くの方にわかりやすく届けるためにはどんな企画に落とし込んだらいいか、さらにそれをどんな構成とデザインで表現したらいいか、常に考えています。例えばこの会社案内はユニークな形状ですが、中面のデザインは綺麗なレイアウトで読みやすいということを重視しています。「ユニークさと誠実さのバランス」は、日東化成様の仕事においては、大きなテーマになっています。
―同じ質問を、稲山部長、いかがでしょうか。

稲山様:当社には広報課がありません。全て総務部の私たちが担当しています。それで広報に関することはアコーダーさん、巽さんに預けていると思っています。アコーダーさんが、当社とここまでの関係を築いてこられたことが、この思いにつながっていると思います。社長も販促物の企画についてお話しするときは、「アコーダーさんは、何て言ってた?」とよく言われます。アコーダーさんの存在を意識されているんですね。
それから、色々な販促物を作る時に、他の制作会社さんに声をかけることもあるんですけど、費用感が合わないんですよね。斬新な企画を形にしていただきながら、こちらが求めているコスト感に合わせていただく柔軟性も、長期的な関係を築く上で重要な要素だと思いますね。
クリエイティブパートナーになるために
―今後、長期的にお付き合いさせていただく中で、クリエイティブパートナーとして、アコーダーにどんな機能を求められますか。
稲山様:繰り返しになりますが、一言で言うと、広報活動をトータルにやっていただきたい、ということですね。例えばInstagramもXもアカウントを立ち上げてやりたい。そのためには動画も必要だし、記事を起こすことも必要です。我々総務部だけでは、時間的にできません。そういったことをまるっとお願いしたい、というのが希望ですね。
―そのような広報活動の中で、一番優先すべきターゲットはどなたと考えていらっしゃいますか。

稲山様:間違いなく就活生の方ですね。今、労働人口の減少というのは深刻です。その中でも特に我々が採用したい理系の優秀な学生さんは、超売り手市場になっている。ですから、膨大にある企業の中で、就活生の方に驚きを与え、社名を覚えていただき、できればインターンシップや会社説明会に参加していただくには、どうしたらいいか。可能性のある方にリーチするためにはどうしたらいいか。我々としても一生懸命考えているところですが、この課題解決にアコーダーさんにも協力していただきたいですね。
池田様:アコーダーさんには、これまでのように私たちのやりたいことを叶えていただくと同時に、販促や広報の専門家として、世の中の動きや採用活動のトレンドなどを踏まえた、新しいご提案をお願いしたいです。「日東化成は、こういうところが遅れていますよ」と、時にはご指摘もいただきたいですね。当社はトレンドを追いかけている企業ではないんですが、学生さんはトレンドが好きなので、そういう部分もエッセンスとして加えていただくと、採用活動でもより目に留まるものになるんじゃないかと思います。
川﨑様:アコーダーさんは、当社については十分ご存じだと思いますので、その上で、日東化成の魅力をこんな風に打ち出したら、今の学生さんに響きますよ、ということを教えていただきたいです。やはり、外部の方が見て当社のいいと思う部分を表現していただくのが、一番核心をついていたりするので、そういったご提案をたくさんいただけるとありがたいです。
それから、当社はこれまで就活生の方と対面でお話しする機会を大切にしてきましたが、就活生の方と話しているとよく出てくる言葉は「タイパ(=タイムパフォーマンス)」なんです。当社も対面の機会を大切にしながら、動画やCMなどのツールを利用して、学生さんに効率的に広くアプローチするのも大切だと思っています。今回アコーダーさんに動画を作っていただいたのも、その一環ですが、こういう今の就活生を意識した広報活動も、アコーダーさんと一緒に進めていきたいと思っています。

巽:今、色々お話しいただく中で、日東化成様を深く理解した上で、さらに新しい発見がある提案を求めておられることがよくわかりました。ハードルの高いご要望であることは確かですが、担当者一同で力を合わせてご期待に添えるように頑張りたいと思います。これからも、どうぞよろしくお願いします。
稲山様 池田様 川﨑様:よろしくお願いします。
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